仕事を辞めて時間の空いていた私に、同棲している彼氏が声をかけてきました。
漫画を描きたい!
え、誰が描くの?
私は話を考えるので、あなたが絵を描いてください!
楽しそう!!
何を隠そう、私は小学生の頃少女漫画雑誌に4コマ漫画を投稿していたり、高校時代には図書便りに4コマ漫画を描いていたのです。しかし大人になって漫画を描くことは一度もありませんでした。漫画を描いていたのはもう遠い記憶です。
思い出は蘇ります。それは中学卒業間もない頃、高校生活を控えた私と友人で漫画を描こうと意気込んでいたこと。作品は未完でしたが、友人のアイデアを借りて私が漫画のネームを描いたりペン入れしたりと、楽しいひと時を過ごしていたのです。
久々に胸が躍りました。まるで童心に帰ったようでした。
異世界漫画を描きたい
彼氏は大の異世界漫画好き。ありとあらゆる異世界漫画を読み漁ったために、次第にのめり込める作品に出会えなくなったそうです。
「多くの異世界漫画を読み尽した私だからこそ、ありそうでない作品が描けるんじゃない?」
彼は言いました。
そうして、私と彼氏は異世界漫画を描こうと決めたのです。
キャラの描き分け難しい!
彼氏が私に提案したのはショートストーリー。
各話ごとに違う主人公が登場するもの。
私の役割は彼の想像を膨らませるための様々なキャラ作りでした。
様々な種族、モンスター、老若男女の描き分け・・・。
画力が足りん!!資料がほしい!!
久々の漫画。それも異世界漫画。若い男女だけ描けばいいわけではありませんでした。
描いていくうちに筆が乗ってきた私は次第にキャラを描きこむように。しかし彼氏からは作画コストをかけないためにも、キャラは描きこまなくてもよいと言われます。キャラ作りの段階では一つのキャラをこだわって描くのは楽しいですが、漫画となると何体もキャラを描かなければいけませんから時間がかかりますもんね。
ペンが進まない問題
わくわくしたのもつかの間。暇を持て余しているのでキャラを描く時間は腐るほどあるはずなのですが、一向に進まない。xで流れる絵師のポストを見ているだけで時間が溶けていきます。最初のわくわくは一体何だったのでしょう。そう、私はスマホ依存症に違いありません。これが日常生活に差し支えるのです。創作活動、その他のあらゆる時間がまるごとスマホに持っていかれるのです。
彼氏には仕事を辞めて数か月は会社に依存した生き方を脱却するためにもブログ、創作活動を頑張ってほしいと言われていました。しかしだらだら過ごす私の姿に見かねた彼氏は、私に今すぐ働くか、この家を出ていくかの選択を迫ったのです。
私は決断しました。
家で・・・頑張る
仕事を見つければいいじゃん、と思われたかもしれません。しかし私は精神が弱く仕事もできるタイプではないので仕事のことで悩みがちで病みやすいのです。しかし病んだ状態の人間と過ごすのは彼氏にとって苦痛です。彼氏に限らず大体の人はそうでしょうが。
病むたびに転職を繰り返し、いずれ転職さえもできず人生詰むよと言われた私。私に残された道は会社に勤める以外で収入を得るということ。そのためにも挑戦すること。ダメだったとしても頑張ったとしたら私も彼氏も諦めがつきます。
気を取り直して、机に向かう
そんなわけで再び、漫画を取り組んでみることを誓ったのです。まるで漫画を描くことで仕事につながると私たちが思っているようですが、私自身今の私の画力で絵の仕事ができるとは到底思っていません。ただ彼氏は私が絵を描けるのなら得意なことを伸ばした方がいいのでは、と言うのです。もう30を過ぎているのでどこまで伸びるか分かりませんが、こつこつと漫画やらイラストやら描いて画力を高めていければいいなと思っています。
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